発達支援⑥音の嵐と感覚過敏

発達支援 06 支援/人間関係
発達支援 06

わたし、サビ管です。のぶさん、

今日もしっかりしてくださいね!

のぶです!

バタバタしていて

すみません……

広島県福山市の就労継続支援B型作業所「トテチテタ」。
今日ものぶさんは、木工室で鞆の浦のお土産品づくりを見守っていた。

木の香りがふわっと漂う、
なんとも落ち着く場所だ。

のはずなのだが。

今日の主役は「集中できない」ハルさん

ハルさんは、作業に集中するのが苦手だ。

木材を持ったまま、
ぼーっと天井を見つめている。

「ハルさん、どうしたの?」

「あの音が気になって」

(音?)

のぶさんが耳を澄ますと

ギィィィィガガガガガ!

木工室のあちこちから、
ヤスリの音、電動ドリルの音、木材がぶつかる音が響いていた。

(たしかにこれはすごい音だ)

水面上だけ見ると集中できない人

のぶさんは、目に見える行動だけを見ていた。

  • 作業が進まない
  • ぼーっとしている
  • 間違いが増える

(どうしたらいいんだろう)

焦る気持ちが先に立つ。

水面下には「感覚過敏」という理由があった

昼休憩のとき、ハルさんがぽつりと言った。

「音が刺さる感じがして
頭がキーンってなるんです」

のぶさんはハッとした。

(集中できないのは、怠けじゃなくて、感覚過敏だったんだ!)

ハルさんは続けた。

「明るい場所も苦手で
蛍光灯の光がチカチカして、目が痛くなるんです」

水面下には、

  • 音の過敏さ
  • 光のまぶしさ
  • 生理的な負担
  • 環境要因による集中困難

という理由があった。

のぶさん、改善策を考える(そしてまた少し失敗する)

翌日、のぶさんは張り切って
静かな作業スペースを作ろうとした。

しかし

「のぶさん、この仕切りなんか怖いです」

(また!?)

のぶさんが立てた仕切り板が、
なぜか秘密基地の入口みたいになっていた。

「いやいや、これは音を遮るためで
なんでこんな、ダンジョンの門みたいに」

のぶさんは自分のDIYセンスの水面下に気づいた。

それでも、改善は進む

のぶさんは仕切り板をやめ、
ハルさんの席を「音の少ない場所」に移動した。

さらに、

明るさを少し落とす
机の向きを変える
作業を音の少ない工程から始める

という工夫をした。

すると

「これなら集中できます!」

ハルさんは、
作業に取り組む時間が増えた。

のぶさんの学び

のぶさんは思った。

集中できないのは、やる気の問題じゃない。
感覚過敏という水面下の理由がある。
環境を整えることで、作業がぐっと進みやすくなる。

トテチテタの木工室には、
今日も木の香りと、
ゆっくりと前に進む人たちの物語が流れている。

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