先日、実家に帰って寝る前にテレビを見ていたら量子もつれの番組をやっていた。アインシュタインがそんなことはあるはずがない、といったらしい。その後半世紀をかけて、量子もつれは存在し、どれだけ量子が離れていても、まるでテレパシーでやり取りしているかのように、まったく同じ振る舞いをする、らしい(※私は理解できなかったので伝聞調です)。
この記事で、量子もつれのことを詳しく解説するつもりはありません。NHKの番組ホームページを見たら次のように解説してありました(ので、その紹介をいたします)。
量子もつれの概要

量子もつれとは、あらゆる物質の最小単位である“量子”(原子や電子、一部の分子などを含むミクロの粒)と量子が、理由もなく100%シンクロしてしまう奇妙な現象のこと。この現象は、どれだけ量子が離れていても、仮に互いが宇宙の果てと果てほど離れていたとしても、まるでテレパシーでやり取りしているかのように、まったく同じ振る舞いをする。
番組では、50年にわたる量子もつれの解明をしてきた科学者たちの物語をそれぞれプロジェクトXのように紹介していました。
あるはずがないという思い込み
このため、アインシュタインは「この自然界に『テレパシー』があるなんて、私は一瞬たりとも信じられない」と話すなど、多くの科学者が理論や存在を長年否定してきた。
そうらしいのです。このアインシュタインですらこの発言です。まるで「神が存在するなんて私は一瞬たりとも信じられない」と無神論者が話しているのと同じように聞こえませんか。
アインシュタインの名誉ためにひとこと。上記のようにタメグチでいっているわけではなくて、もちろん学術論文で「ここが違うのでは?」と問題提起されていらっしゃいます。
アインシュタイン=ポドルスキー=ローゼンのパラドックス(英: Einstein–Podolsky–Rosen paradox、頭文字をとってEPRパラドックスとも呼ばれる)は、量子力学の量子もつれ状態が局所性を(ある意味で)破るので、相対性理論と両立しないのではないかというパラドックスである。 この名称は、アルベルト・アインシュタイン、ボリス・ポドルスキー、ネイサン・ローゼンが1935年に提示した論文に由来する。 EPRパラドックスが生じるような非局所相関をEPR相関と呼ぶ。EPRパラドックスが発表された当時は、アインシュタインらは局所実在論の立場を取っていたため、量子論が実在論的に完全でない結果を与えることを「パラドックス」であるとした。
(ネット検索で出てきたのですが、意味が分かりません、まったく)
思考停止の量子力学と無神論
偏見があるとそこで科学における真実の究明は停滞します。
証拠がないから神様はいないと思い込んでいる人にも、同じことが起こっていると思います。
しかし量子力学では、このパラドックスを説明する前に、この現象が偶然に起こっているのか、それともテレパシーのようなことで起こっているのか?解明しようとする人があらわれました。
神様でいうなれば、神様は存在するのか、それとも偶然なのか?を科学的に証明するようなものです。
はたして、そんなことができるのでしょうか?
奇跡はあるのか、偶然なのか?
番組では、量子もつれの存在を証明したノーベル賞受賞の天才たちを取材。さらに「オカルト」「無意味な研究」と学会から嘲笑されながらも信念を通し証明の研究に挑んだ科学者らの軌跡と、概念が難解な量子もつれの世界を最新のCGを駆使して映像化。
(※この記事で引用しているのはすべてNHKの番組ホームページからです)
この番組で一番びっくりしたのは、偶然なのか?何らかの意思が働いているのか?を観測することは可能だった、という点です。
量子もつれでいうと、シンクロ現象が実際に起こっている、これは偶然ではない、という証明です。
偶然か?意思が働いているかの不等式
ここで難しい計算式が出てきましたが、よく見ると不等号のついた足し算でした。
よくわかりませんでしたが、この足し算で不等号(ベルの不等式)が敗れれば偶然ではないことがはっきりするようでした。
(※えっ?それじゃあ、神様がいるかいないかも数式で計算できるかも?)
量子もつれはやはり理解不能だった
というところで、量子もつれについての解説を終わります。
なんとならば、科学者たちの努力やチャレンジについてはドラマを感じましたが、どういう方法で問題を克服していったかということまでは理解できなかったので(※私には)。
動画による解説:【量子もつれ】EPRパラドックスとベルの不等式
でも、おかげで量子もつれのシンクロ現象が明らかになったのでというのが番組の結論です。
もうひとつ、重要な結論がありました。
それは、それで何が変わったかということです。
量子コンピューターへの応用
番組でも
「量子暗号」や量子コンピューター」、「量子テレポーテーション」、「光量子コンピューター」など、量子もつれの応用によって今後登場が期待される未来の技術
が、取り上げられていました。
未来の技術というのは、
- 暗号化技術(瞬時に鍵を送ることができるので)
- データ通信
などのことです。
技術に応用され始めているわけですね。
このことは、神様に例えていうなら、原理原則を理解できていなくても、応用することはできる、ということ?かもしれません。
奇跡が起きたことで神様を信じる
ことに、似ていると思いました。
たとえば、ルルド。
フランスのピレネー山にある町、ルルド。貧しい家に生まれた少女ベルナデッタは、1858年に洞窟で白い貴婦人と出会います。その後、18回も彼女の前に出現した聖母マリア。湧き出た泉の病気治癒は科学的根拠が見いだせない。ルルドの奇跡から、一大巡礼地として世界に知られるようになった(プロジェクトXナレーションのように読んでくださいね)。
このルルドで起こった奇跡から神様を信じるようになった人もいらっしゃったはずです。
科学的根拠がなくても信じることはできますよね。
「ノーベル賞を受賞した科学者でさえ『(存在は証明できたが)量子もつれを理解できていない』と話すほど、量子もつれは謎に満ちている。いまは量子もつれの存在が分かったというだけで、シンクロの理由も何も分かっていない。テレビ番組は分かったことを伝えるのが基本だけれど、この世の中にはまだわからないことが満ちているし、その分からないことにトライすることの大事さも、この番組を通じて感じてもらえれば」NHKのホームページより
神様の意思がこの世で働いているか観測できる?ベルの不等式
ベルの不等式は、このような条件で実験することができるようです。概要を理解してみましょう。
- 2つの異なる場所A、Bで測定を行う。
- 測定で+1か-1という2つの結果のみが得られる。
- A,Bの測定装置の設定はそれぞれ2種類あり、1回の測定ごとに設定をランダムに切り替えて、その設定に対応する物理量を測る。
2値測定ならどんな測定でもいいそうです。
例えば、
2つのサイコロA/Bの、どちらかをランダムに選んで振り、偶数なら+1、奇数なら-1としてもいい。普通のサイコロを使って実験すればS=0に限りなく近づきます。
神の領域かもしれない量子もつれ?
それにしても、宇宙の果てと果て、遠く離れた宇宙の2つの量子がシンクロするといわれている量子もつれ。
存在しているし、技術的にも量子コンピュータに応用されているわけですね。
量子もつれを理解するよりも、神様を信じることは100倍簡単ではないですか?
(※投げやりな結論で申し訳ございません。おしまい)